[Tokyodebian-commits] TokyoDebian CVS update: monthly-report
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ChangeLog
tokyodebian CVS Commit
tokyodebian-commits at lists.alioth.debian.org
Thu Jun 15 23:36:09 UTC 2006
User: dancer
Date: 06/06/15 23:36:08
Modified: . debianmeetingresume200606.tex
debianmeetingresume200606.pdf ChangeLog
Log:
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1.29 +151 -114 monthly-report/debianmeetingresume200606.tex
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RCS file: /cvsroot/tokyodebian/monthly-report/debianmeetingresume200606.tex,v
retrieving revision 1.28
retrieving revision 1.29
diff -u -r1.28 -r1.29
--- debianmeetingresume200606.tex 15 Jun 2006 16:32:46 -0000 1.28
+++ debianmeetingresume200606.tex 15 Jun 2006 23:36:04 -0000 1.29
@@ -724,7 +724,7 @@
ていることがわかります。内容は Xの開発方法でした。 コミュニケーションに
はemail と IRCも活用をしているようです。鍵となるプロジェクトは X Server、
AIGLX、 Xgl、 Xlib/XCB など Desktop 関係でXに興味があるなら気になるキー
-ワードがいっぱい。
+ワードがいっぱいありました。
Xは、モノリシックな構造からモジュール化の構造へ移行するべく作業中である
とのことです。Debian は、X.org 7.x系に移行しました。 Keith Packard が、
@@ -736,12 +736,11 @@
\subsubsection{The X Community - History and Directions by Keith Packard}
Keith Packard による X のセッション。彼曰く、X Consortium はひどかった。
-The Open Groupに移管された後、XFree86 が実質的な権限をもっていたそうで
-す。XFree86 は X Consortium に参加するため企業として登録されていたので
-すが、
-登録を簡単にするために必要最低限の会則だけを最初につくったそうです。この時点では実際は一人
-で運営されており、最終的に開発者が追放されたり、ライセンスが変更になった
-りしました。
+The Open Groupに移管された後、XFree86 が実質的な権限をもっていたそうです。
+XFree86 は X Consortium に参加するため企業として登録されていたのですが、
+登録を簡単にするために必要最低限の会則だけを最初につくったそうです。この
+時点では実際は一人で運営されており、最終的に開発者が追放されたり、ライセ
+ンスが変更になったりしました。
Xorgになってよかったね、という結論でした。
@@ -758,58 +757,70 @@
\subsubsection{releasing in time - etch in December 06 by Andi Barth and Steve Langasek }
Etchのリリースについて、testingへパッケージが入る方法を説明して、Etchに
-残っている問題を列挙。 toolchain, X.org, docs-in-main, firmware-in-main,
-mirror-split AMD64, secure aptなどの問題があるも大体メドはついたとのこと。
-gcc 4.1, python2.4も問題。QAは自動的にパッケージをインストールする方法に
-ついて....,, brinteyへのヒント, 疑似パッケージをリリースノートへ, リリー
-スをするときには、コードネームを使う, ベースのフリーズを短く、細かく,
-binNMUをもっと活用する。
+残っている問題を列挙しました。 toolchain、 X.org、 docs-in-main、
+firmware-in-main、mirror-split AMD64、 secure aptなどの問題があるも大体
+メドはついたとのことです。gcc 4.1, python2.4も問題です。QAは自動的にパッ
+ケージをインストールする方法について話しがあった模様です。また brinteyへ
+のヒント, 疑似パッケージをリリースノートへ, リリースをするときには、コー
+ドネームを使う, ベースのフリーズを短く、細かく, binNMUをもっと活用する、
+などの提案がありました。
\subsubsection{Debian Installer internals by Frans Pop }
- GUIベースの新しいインストーラをみせて、参加者から拍手が。VMwareをつかってD-Iの説明。D-IのDebug方法。CDD(Custom Debian Distributions)の話題.
- udebのこと、D-I(Debian Installer)のこと --- 足りない機能の部分で、ライ
- センスキーの入力!というジョークを飛ばして会場の笑いを取っていた ---
- udebの作成方法、Debian InstallerのCD image作成について
+GUIベースの新しいインストーラをみせて、参加者から拍手があがりました。VMwareをつかっ
+てD-Iの説明。D-IのDebug方法。CDD(Custom Debian Distributions)の話題が出
+ました。
+
+udebのことと、D-I(Debian Installer)のことについて説明していました。
+Debian installer に足りない機能とはなにか?という話しで、ライセンスキー
+の入力!というジョークを飛ばして会場の笑いを取っていました。実際にライセ
+ンスキー入力モジュールを作成し、udebの作成方法、Debian InstallerのCD
+image作成について例をみせながらやってくれました。
\subsubsection{AM(Application Manager) Meeting}
- AMは、担当者によって対応が異なるという点などをディスカッション。議論が
- 白熱して別のセッションが行われる事になった。私はこのセッションには、自
- 分のAMに会いにいくためだけに参加した。
+
+AMは、担当者によって対応が異なるという点などをディスカッションしました。
+議論が白熱して別のセッションが行われる事になった。矢吹はこのセッショ
+ンには、自分のAMに会いにいくためだけに参加しました。
\subsubsection{The Future of the NM Process}
- 新しいDebian Developerになるための要件やプロセスについてディスカッショ
-ン。
+新しいDebian Developerになるための要件やプロセスについてディスカッション
+しました。
Proposal, Credit: Anthony Towns, Mike Brockschmidt, Get input
-feedback. 現在の状況をまとめる。現在の問題点の整理。新しいプロセスは、
-ITP,Package作成、スポンサー度アップロードをしたことがあるかどうか。
-Debianへの貢献(バグ修正やnew upstreamパッケージ作成など)
+feedback ということで、まず現在の状況をまとめていました。そして現在の問
+題点の整理をしました。新しいプロセスは、
+ITP、Package作成、スポンサードアップロードをしたことがあるかどうかという
+ことを確認することになるようです。
+Debianへの貢献(バグ修正やnew upstreamパッケージ作成など)をどれくらいして
+いるのか、も尺度になるようです。
\subsubsection{Debian's Debugging Debacle by Erinn Clark and Anthony Towns }
+
一般的なデバッグ手法についてから、Debian固有のデバッグ方法についてのトー
- ク
+ クでした。
-Debugging / What is debugging? / Method of Debugging - printfデバッグの
-良い点は簡単、まずいところはプログラムの実行が遅くなる。 - straceデバッ
-グの良い点:OSとプログラムのやりとりのがよくわかる。ソースコードなどにア
-クセスしなくてもよい - Symbolicデバッグ / Debianでのアプローチ : デバッ
-グを簡単にするよりもバイナリーのサイズを小さくするデバッグシンボルをつけ
-る付けないは環境変数を設定して再ビルドする / ELFs and DWARFs - binutils
-: objcopy, strip elfutils: debugedit, not free / Debian Debugging FTW! /
-binary package / Source packages / Debug <-> Source Link /
+まず、printfデバッグの良い点は簡単、まずいところはプログラムの実行が遅く
+なるということを説明していました。。その後、 straceデバッグの良い点とし
+てOSとプログラムのやりとりのがよくわかるという点をあげていました。また、
+ソースコードなどにアクセスしなくてもよいということをあげました。Symbolic
+デバッグについてのDebianでのアプローチは、デバッグを簡単にするよりもバイ
+ナリーのサイズを小さくするためにデバッグシンボルをつける付けないは環境変
+数を設定して再ビルドするという現状を紹介しました。ELF の DWARF 構造をな
+んとかして処理したいという話しで、elfutils のdebugedit が便利なのだが、
+フリーではない、どうしたらよいんだ!という話しの展開でした。デバッグには
+バイナリパッケージとソースパッケージが両方必要で、デバッグ情報からソース
+コードへのリンクをどうするべきなのか、ということを検討していました。
-elfutilsがフリーになってリリースされたとの情報に場内から拍手が起きていた
-(yabuki)
+会場からelfutilsがフリーになってリリースされたとの情報がでて、場内から拍
+手が起きていました。
\subsubsection{Embedded Debian BOF by wookey}
-PowerPC/ARM/SuperHについて語っていました。
-dpkg-cross / cross compile について、どのようにしているのかを話しました。
-一番大きな話題はおそらく、SHも対象ターゲットに入っているということ。
-SH4はやってないようですが、SH3を使って行っているようです
-
+PowerPC/ARM/SuperHについて語っていました。 dpkg-cross / cross compile に
+ついて、どのようにしているのかを話しました。SHも対象ターゲットに入ってい
+るということ。SH4はやってないようですが、SH3を使って行っているようです
\subsubsection{100 dollar PC by Jim Gettys}
@@ -826,7 +837,6 @@
本来はキーを押すたびにスリープから復活するような設計にするつもりだったの
ですが、そうすると100ms程度かかってしまうので、反応が悪すぎてあきらめたそうです。
-
\subsubsection{stable release BoF by Andreas Barth}
Andreas Barth(aba)の英語は聞きづらくて、よくわかりませんでした。Etchのリ
@@ -851,37 +861,38 @@
\subsubsection{Debian Community Guidelines}
-Enrico Zini によるDebian Community Guidlines。
-Debian 内のコミュニティに関するガイドラインのお話。完璧なものや、ポリシーではなく、効率よく
-活動できるためにはどうしたらいいのか、というガイドライン。
-コードを読みながら、話し合おうとか、バグを正確に取って、Upstream に還元しましょう
-などなど。
-
+Enrico Zini によるDebian Community Guidlines。Debian 内のコミュニティに
+関するガイドラインのお話。完璧なものや、ポリシーではなく、効率よく活動で
+きるためにはどうしたらいいのか、というガイドライン。コードを読みながら、
+話し合おうとか、バグを正確に取って、Upstream に還元しましょうなどなどの
+話題でした。
\subsubsection{Let's port together. Debian fun for everyone}
-Debian にアーキテクチャをポーティングする際の注意点などについて議論しま
-した。エンディアン、C言語の注意点、アライメントについてや、CPU , ペリフェ
-ラルについて。いっしょにポーティングしましょう、ということが言いたかった
-ようです。
-
+Debian を新しいアーキテクチャにポーティングする際の注意点などについて議
+論しました。エンディアン、C言語の注意点、アライメントについてや、CPU ,
+周辺機器についての話題がありました。いっしょにポーティングしましょう、と
+いうことが言いたかったようです。
\subsubsection{Packaging shared libraries by Josselin Mouette}
-Josselin Mouette(joss) が shared libraryのパッケージングについて話しました。
-みんなは本当に、ちゃんとshared libraryのパッケージ方法、メンテナンス方法しっているのか?
-こうやってやるんですよ、と話してくれました。
-
-例えば、ライブラリでABI の変更があった場合、そのパッケージに依存するパッケージは再ビルドが必要で、
-shilibsに dh\_makeshlibs -V'hogehoge (>=0.0.1)'等を行う必要があります。
-また、リリースするタイミングはライブラリのメンテナ次第なので、手助けしましょうと言ってました。
+
+Josselin Mouette(joss) が shared libraryのパッケージングについて話しまし
+た。みんなは本当に、ちゃんとshared libraryのパッケージ方法、メンテナンス
+方法知っているのか?こうやってやるんですよ、と話してくれました。
+
+例えば、ライブラリでABI の変更があった場合、そのパッケージに依存するパッ
+ケージは再ビルドが必要で、shlibs ファイルを適正に生成するために
+\verb!dh\_makeshlibs -V'hogehoge (>=0.0.1)'! 等を行う必要があります。ま
+た、リリースするタイミングはライブラリのメンテナ次第なので、手助けしましょ
+うと言ってました。
彼はアニメ好きのようで、壁紙が舞-乙HiMEでした。Joss と話すと、舞-乙HiMEがお気に入りという
ことがわかりました。
\subsubsection{Codes of Value: An Anthropological Analysis of Hacker Values by Gabriella Coleman}
-Biella Colemanが自分の社会学の研究成果について説明していました。ドクター
-をとったそうです。
+Biella Colemanが自分の社会学の研究成果について説明していました。Debian
+を研究してドクターをとったそうです。
\subsubsection{translation/i18n BOF}
@@ -892,7 +903,7 @@
ルでは解決できない問題、これからどうしていきたいのか、と言う事について話
し合われました。
-\subsubsection{Lightening Talk}
+\subsubsection{Lightning Talk}
\begin{itemize}
\item Actively Discovering bugs/issues with packages
\item Walkthrough : Make your Country love Debian
@@ -913,7 +924,8 @@
結論が出ませんでした。
-各サイトの担当者が発表しました。情報を比較しました。
+各サイトの担当者が発表し、情報を比較しました。イギリスとボズニアが候補の
+ようです。
\subsection{キーサインパーティ}
Debconf の醍醐味のひとつである、Key Sign party を行いました。
@@ -958,28 +970,32 @@
ここで解説している対象はバージョン 0.155 です。
{\tt pbuilder build {\it パッケージ.dscファイル} }コマンドを利用すると、
-tar.gz から \texttt{chroot} を展開して、その中でDebian パッケージをビルドしてくれ
-ます。ビルドに必要な依存関係は \texttt{debian/control} ファイルの \texttt{Build-Depends}
-フィールドと \texttt{Build-Depends-Indep} フィールドを参考に \texttt{apt-get install} でイ
-ンストールします。
+tar.gz から \texttt{chroot} を展開して、その中でDebian パッケージをビル
+ドしてくれます。ビルドに必要な依存関係は \texttt{debian/control} ファイ
+ルの \texttt{Build-Depends} フィールドと \texttt{Build-Depends-Indep}
+フィールドを参考に \texttt{apt-get install} でインストールしてくれます。
{\tt pbuilder create} は Debian の初期インストールイメージを作成し、
tar.gz として管理します。\texttt{--basetgz} オプションを利用すれば、
tar.gzファイルを指定できます\footnote{デフォルトは
\texttt{/var/cache/pbuilder/base.tgz}}。\texttt{--distribution}オプショ
-ンで Debian etch/sarge/sid を指定することができるので、各バージョン用の
-\texttt{chroot} 環境を作成することができます。
+ンでディストリビューション(etch/sarge/sid) を指定することができるので、
+各バージョン用の\texttt{chroot} 環境を作成することができます。通常は
+unstable 対象に開発作業を実施するので、 sid がデフォルトです。
{\tt pbuilder update} は Debian の初期インストールイメージを最新版の状態
に更新します。Debian unstableは一日一回新しいバージョンがリリースされて
しまうので、一日に一回実行する必要があります。
-{\tt pdebuild} は、一般ユーザ権限でDebian パッケージのソースディレクトリ
-の中に居る場合に、sudo コマンドを利用してで root 権限になり、Debianのソー
-スパッケージの作成から \texttt{chroot} 環境でのビルドまでを自動化してくれるツールです。
-
-ここから、pbuilder create, pbuilder update, pbuilder build,
-pdebuild のそれぞれの実行時のログの例を紹介します。
+{\tt pdebuild} は、一般ユーザ権限で、カレントディレクトリが Debian パッ
+ケージのソースディレクトリの中\footnote{debian/ ディレクトリがある場所}
+の場合に、 sudo コマンドを利用して root 権限に昇格し、Debianのソースパッ
+ケージの作成から \texttt{chroot} 環境でのパッケージビルドまでの一連の動
+作を自動化してくれます。
+
+ここから、\texttt{pbuilder create}, \texttt{pbuilder update},
+\texttt{pbuilder build}, \texttt{pdebuild} のそれぞれの実行時のログの例
+を紹介します。
\begin{commandline}
# pbuilder update --mirror http://ftp.jp.debian.org/debian --override-config --distribution sid
@@ -1227,7 +1243,7 @@
書き換える段階になってから実物をコピーしたほうが効率良い場合があります。
そのような用途に利用します。
-GNU の \texttt{cp} コマンドであれば、 \texttt{cp -al }でコピーをすると、
+GNU の \texttt{cp} コマンドであれば、 \texttt{cp -al} でコピーをすると、
ファイルを全部コピーするかわりに全てのファイルをハードリンクでコピーして
くれます。\texttt{cp -al} でコピーしたツリーに対して、
\texttt{cow-shell} コマンドで起動したシェルの中で作業すればよいです。
@@ -1258,22 +1274,40 @@
\texttt{cowdancer} を利用して、ハードリンクを毎回利用するようにしたとこ
ろ、. .tar.gz の展開の部分が省略されたため、高速になりました。
-計測してみた例(秒)を表にしてみました。計測に利用したマシンは Debian
-GNU/Linux sid Apple iBook G4 ppc 1GHz です。
+\subsection{cowbuilderの使い方}
-update は \texttt{pbuilder update} と \texttt{cowbuilder --update} の比
-較です。
+ここで解説している対象はバージョン 0.17 です。
-build (N/W down) は \texttt{pbuilder build} と \texttt{cowbuilder
---build }をネットワーク接続がない状態で実行した場合です。これは依存関係
-を満たすためのパッケージの取得ができなかった場合の時間を計測しています。
-ビルド環境を作成して削除するまでの純粋な時間を計測しています。
+{\tt cowbuilder --build {\it パッケージ.dscファイル} }コマンドを利用する
+と、Debian パッケージを \texttt{cowbuilder} 環境の \texttt{chroot} 内部
+でビルドしてくれます。ビルドに必要な依存関係は \texttt{debian/control}
+ファイルの \texttt{Build-Depends} フィールドと
+\texttt{Build-Depends-Indep} フィールドを参考に \texttt{apt-get install}
+でインストールしてくれます。
+
+{\tt cowbuilder --create} は Debian の初期インストールディレクトリを作成
+します。今後はそのディレクトリを \texttt{chroot} で活用することにな
+ります。\texttt{--basepath} オプションを利用すれば、ディレクトリを配置す
+る場所を指定できます。\footnote{デフォルトは
+\texttt{/var/cache/pbuilder/base.cow}}。\texttt{--distribution}オプショ
+ンでディストリビューション(etch/sarge/sid) を指定することができ、各バー
+ジョン用の\texttt{chroot} 環境を作成することができます。通常はunstable
+対象に開発作業を実施するので、 sid がデフォルトです。
-build (pbuilder) は \texttt{pbuilder} パッケージを \texttt{pbuilder
-build} と \texttt{cowbuilder --build} でそれぞれビルドした場合の例です。
+{\tt cowbuilder --update} は Debian の初期インストールイメージを最新版の
+状態に更新します。 Debian unstable は一日一回新しいバージョンがリリース
+されてしまうので、一日に一回実行する必要があります。
-login は \texttt{pbuilder login} と \texttt{cowbuilder --login} でそれぞ
-れログインしてすぐに exit するまでの時間を計測しました。
+{\tt pdebuild --pbuilder cowbuilder} は、一般ユーザ権限で、カレントディ
+レクトリが Debian パッケージのソースディレクトリの中\footnote{debian/ ディ
+レクトリがある場所}の場合に、 sudo コマンドを利用して root 権限に
+昇格し、Debianのソースパッケージの作成から \texttt{chroot} 環境でのパッ
+ケージビルドまでの一連の動作を自動化してくれます。
+
+\subsection{cowbuilder 実行時間計測結果}
+
+計測してみた例(秒)を表にしてみました。計測に利用したマシンは 2006年5月時
+点ころの Debian GNU/Linux sid Apple iBook G4 ppc 1GHz です。
\begin{center}
\begin{tabular}[t]{@{\vrule width 1pt}l|r|r|r@{\ \vrule width 1pt}}
@@ -1290,27 +1324,26 @@
\end{tabular}
\end{center}
+update は \texttt{pbuilder update} と \texttt{cowbuilder --update} の比
+較です。あきらかに tar.gz を展開して再度作成するコストがなくなるので高速
+になります。一日一回は実施するコマンドなので、高速化するメリットはあるで
+しょう。
-\subsection{cowbuilderの使い方}
-
-{\tt cowbuilder --build {\it パッケージ.dscファイル} }コマンドを利用する
-と、Debian パッケージを \texttt{cowbuilder} 環境でビルドしてくれます。
-
-{\tt cowbuilder --create} は Debian の初期インストールイメージを作成しま
-す。\texttt{--basepath} オプションを利用すれば、そのイメージを配置する場
-所を指定できます。\footnote{デフォルトは
-\texttt{/var/cache/pbuilder/base.cow}}。\texttt{--distribution}オプショ
-ンで Debian etch/sarge/sid を指定することができるので、各バージョン用の
-\texttt{chroot} 環境を作成することができます。
+build (N/W down) は \texttt{pbuilder build} と \texttt{cowbuilder
+--build }をネットワーク接続がない状態で実行した場合です。これは依存関係
+を満たすためのパッケージの取得ができなかった場合の時間を計測しています。
+ビルド環境を作成して削除するまでの純粋な時間を計測しています。
-{\tt cowbuilder --update} は Debian の初期インストールイメージを最新版の
-状態に更新します。 Debian unstable は一日一回新しいバージョンがリリース
-されてしまうので、一日に一回実行する必要があります。
+build (pbuilder) は \texttt{pbuilder} パッケージを \texttt{pbuilder
+build} と \texttt{cowbuilder --build} でそれぞれビルドした場合の例です。
+パッケージのインストール処理自体が動くとその処理に時間がかかるので、差が
+縮まっているのがわかります。でも二倍高速化しています。
-{\tt pdebuild --pbuilder cowbuilder} は、一般ユーザ権限でDebian パッケー
-ジのソースディレクトリの中に居る場合に、sudo コマンドを利用してで root
-権限になり、Debianのソースパッケージの作成から \texttt{chroot} 環境での
-ビルドまでを自動化してくれるツールです。
+login は \texttt{pbuilder login} と \texttt{cowbuilder --login} でそれぞ
+れログインしてすぐに exit するまでの時間を計測しました。ちょっとしたコマ
+ンドを試したりテスト環境を構築するのに login をすることが多いのですが、
+その状況で一分待たせるのか、4秒しか待たないのか、というのでは大きな差が
+出て来ます。
\subsection{cowbuilderの今後の課題}
@@ -1319,13 +1352,16 @@
トールイメージからBuild-Depends をそろえる部分にて、時間を取られているこ
ともあり、また、ext3 ファイルシステムを利用している場合、ハードリンクし
たツリーの \texttt{rm -rf} が結構遅いこともあります。今後の方策としては
-いろいろありますが、下記が考えられます:
+いろいろありますが、たとえば下記が考えられます:
\begin{itemize}
- \item 各パッケージ向けのインストールイメージのキャッシュ。Build-Depends
- の解析は一日一回ですむようにして、ビルドツリーのキャッシュを保持しておく。
- \item apt-get install を高速化する, dpkg -i を高速化する, dpkg をデーモン化させ、 apt-get からはデーモンを呼ばせる
- \item ext3の削除ルーチンの高速化
+ \item 各パッケージ向けのインストールイメージのキャッシュ。\texttt{Build-Depends}
+ の解析は一パッケージ一日一回ですむようにして、ビルドツリーのキャッ
+ シュを保持しておく。
+ \item \texttt{apt-get install} を高速化する, \texttt{dpkg -i} を高速化する, \texttt{dpkg} をデーモ
+ ン化させ、 \texttt{apt-get} からはデーモンを呼ばせる
+ \item \texttt{ext3}ファイルシステムの削除ルーチンの高速化、もしくは高速
+ な削除ができるファイルシステムへの移行。
\end{itemize}
\texttt{apt-get install} の高速化は日常的な管理のオペレーションにとって
@@ -1333,7 +1369,7 @@
\dancersection{次回}{}
-北海道とIRCで開催する予定です。
+北海道で合宿を開催し、また遠隔セッションをIRCで開催する予定です。
内容は本日決定予定です。
参加者募集はまた後程。
@@ -1351,4 +1387,5 @@
\end{document}
-% LocalWords: Debconf BOF SuperH Ubuntu knoppix pbuilder
+% LocalWords: Debconf BOF SuperH Ubuntu knoppix pbuilder cowbuilder pdebuild
+% LocalWords: chroot sudo cowdancer Brockschmidt
1.23 +1699 -1599monthly-report/debianmeetingresume200606.pdf
<<Binary file>>
1.137 +1 -0 monthly-report/ChangeLog
CVSWEB Options: -------------------
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CVSWeb: View this file: http://cvs.alioth.debian.org/cgi-bin/cvsweb.cgi/tokyodebian/monthly-report/ChangeLog?rev=1.137&content-type=text/x-cvsweb-markup&cvsroot=
CVSWeb: Diff to previous version: http://cvs.alioth.debian.org/cgi-bin/cvsweb.cgi/tokyodebian/monthly-report/ChangeLog.diff?r1=1.137&r2=1.136&cvsroot=
-----------------------------------
Index: ChangeLog
===================================================================
RCS file: /cvsroot/tokyodebian/monthly-report/ChangeLog,v
retrieving revision 1.136
retrieving revision 1.137
diff -u -r1.136 -r1.137
--- ChangeLog 15 Jun 2006 16:32:47 -0000 1.136
+++ ChangeLog 15 Jun 2006 23:36:06 -0000 1.137
@@ -6,6 +6,7 @@
(pbuilder-time-stamp): remove dollar-Id.
make it fit 24-page.
add eto- homework.
+ revise / reformat text style.
* Makefile: check for iso-2022-jp character code.
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