[Pkg-nlp-ja-devel] kakashi と ティ → tei

Osamu Aoki osamu_aoki_home @ nifty.com
2014年 4月 5日 (土) 09:14:30 UTC


今日は

On Fri, Apr 04, 2014 at 06:02:19PM +0900, NOKUBI Takatsugu wrote:
>   実はあまりローマ字についてきちんと理解していない野首です。
> 
>  私の認識は、単に「世の中ヘボン式・訓令式の2種類ある」程度
> だったのですが、実態はもっと複雑なようです。
> 
> http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/hebon/

そうですね。

>  パスポートにおいて、「ティ」は「TEI」とするのが正解のようです。

一手法であるのは事実ですが、ヘボン式の正解とは読みませんでした。
「ティ」のTEIへの転記の部分ですが、外国人名のローマ字化の為に表で、
外国式の氏名の「非ヘボン式表記」という別のやり方をしない場合のためだ
けの表の部分ですよね。

> Wikipediaの記述では、「外務省ヘボン式」という説明になっていました。
> http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E5%AD%97

まあ。。。De jure(法制度)ですがあくまでパスポート名前の表記法ですよね。
もともとのTraditional Hepburn式でも、普通使われるModified Hepburn式で
もない微妙な状況です。

>  さらには、訓令式ではそもそも「ティ」が定義されていないようです。

文部省のシステムは日本語音韻体系準拠なのでこうなりますよね。制定の目的と
背景論理が違い、権力基盤(文部/外務)が違うのでややこしいですね。

大体「ティ」等の外国語表記法は戦後広がってきたもので、明治のヘボン先生
のときの仮名表記に無かったのかな?元来のヘボン式の表にも無さそう
ですよ。(日本語のwikipediaページの変換表ではカバーされていません)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E5%AD%97#.E3.83.98.E3.83.9C.E3.83.B3.E5.BC.8F.E3.81.AE.E8.A1.A8

> 「TI」は英米規格のヘボン式、ということになるようです。また、訓令式
> では「TI」は「ち」になってしまいます。

正直、wikipediaにある英米式ですが、これが一番米国人学生に日本語を教え
る際に用いるもののような気がします。20年以上前のことなので良く覚えて
いませんが、「n'a」と黒板に書いた覚えがあります。日本語を書き写す際に
英語の文脈中で「n'a」とは普通しないのも事実です。

正直、ローマ字に関して系統的かつ正確なのは英文ページのようです。
The three main ones are Hepburn romanization, Kunrei-shiki Rōmaji (ISO
3602), and Nihon-shiki Rōmaji (ISO 3602 Strict). Variants of the Hepburn
system are the most widely used.
 http://en.wikipedia.org/wiki/Nihon-shiki_R%C5%8Dmaji
 http://en.wikipedia.org/wiki/Kunrei-shiki_R%C5%8Dmaji
 http://en.wikipedia.org/wiki/Hepburn_romanization

In many other areas where it lacks de jure status, Hepburn remains the
de facto standard.

「Hepburnは規格制度的後ろ盾はないが、デファクト標準」といいきっていますね。 

ここで長音の上棒や母音前の'はまず落とすのは、私が見てきた実用上最も使われている
Modified Hepburn 式(日本語ページの英米式に近い)変換時の慣例でもあります。
大体英文で話す人はこんなマークを付ても、読み落としますので。観光ガイド等では
無駄な努力ですよね。。。。

wikipediaの英文ページのスタイル推奨はModified Hepburn (修正ヘボン式 Shūsei
Hebon-shiki?),[7] also known as Revised Hepburnです。

まあ、この辺ややこしいので英米人がどう考えたかは以下を見れば分かります。
http://en.wikipedia.org/wiki/Wikipedia_talk:Manual_of_Style/Japan-related_articles/Romanization

>  方向性としては、英米規格ヘボン式オプションを追加する(デフォルトは
> 今までどおり)になるでしょうか。

何らかの規範の変換表をオプション設定できるようにし切り替えるのが正解と
私も考えます。その際欠かせないのは、Modified Hepburn 式です。
日本語ページにある英米式はオプションであってもいいのですが、外国人が求めて
いないでしょうね。

でも考えだすと「ヴ」は在っても、「ゔ」はコード系次第ではない文字とか
ややこしい問題が文字変換ですら多いですね。

>  ローマ字入力になれていると"thi"と表記したくなるところです。

ま、これを言い出すと「今日は」が「konnnichiwa」ですね。ハハハ、
こんな変換表もあってもいいですいけど。。。ありますね。
http://en.wikipedia.org/wiki/W%C4%81puro_r%C5%8Dmaji

Osamu




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