[Tokyodebian-commits] TokyoDebian CVS update: monthly-report
debianmeetingresume200602.pdf debianmeetingresume200602.tex
tokyodebian CVS Commit
tokyodebian-commits at lists.alioth.debian.org
Thu Feb 16 13:11:48 UTC 2006
User: iwamatsu-guest
Date: 06/02/16 13:11:48
Modified: . debianmeetingresume200602.pdf
debianmeetingresume200602.tex
Log:
Revision Changes Path
1.18 +2176 -1685monthly-report/debianmeetingresume200602.pdf
<<Binary file>>
1.22 +417 -21 monthly-report/debianmeetingresume200602.tex
CVSWEB Options: -------------------
CVSWeb: Annotate this file: http://cvs.alioth.debian.org/cgi-bin/cvsweb.cgi/tokyodebian/monthly-report/debianmeetingresume200602.tex?annotate=1.22&cvsroot=
CVSWeb: View this file: http://cvs.alioth.debian.org/cgi-bin/cvsweb.cgi/tokyodebian/monthly-report/debianmeetingresume200602.tex?rev=1.22&content-type=text/x-cvsweb-markup&cvsroot=
CVSWeb: Diff to previous version: http://cvs.alioth.debian.org/cgi-bin/cvsweb.cgi/tokyodebian/monthly-report/debianmeetingresume200602.tex.diff?r1=1.22&r2=1.21&cvsroot=
-----------------------------------
Index: debianmeetingresume200602.tex
===================================================================
RCS file: /cvsroot/tokyodebian/monthly-report/debianmeetingresume200602.tex,v
retrieving revision 1.21
retrieving revision 1.22
diff -u -r1.21 -r1.22
--- debianmeetingresume200602.tex 16 Feb 2006 04:37:28 -0000 1.21
+++ debianmeetingresume200602.tex 16 Feb 2006 13:11:48 -0000 1.22
@@ -61,7 +61,7 @@
\addtocounter{santakucounter}{1}
\addtocontents{jqz}{\arabic{santakucounter}. #5\\}
-\nopagebreak 問題\arabic{santakucounter}.
+\nopagebreak 問題\arabic{santakucounter}.
#1\\
\nopagebreak□ A #2\\
\nopagebreak□ B #3\\
@@ -109,8 +109,8 @@
\newcommand{\debianbug}[1]{#1\footnote{\url{http://bugs.debian.org/#1}}}
% for dancerj
-\newcommand{\fgref}[1]{図\ref{#1}}
-\newcommand{\tbref}[1]{表\ref{#1}}
+\newcommand{\fgref}[1]{図\ref{#1}}
+\newcommand{\tbref}[1]{表\ref{#1}}
\begin{document}
@@ -119,9 +119,9 @@
% 毎月変更する部分, 本文の末尾も修正することをわすれずに
\title{\includegraphics[width=7cm]{image200502/openlogo-nd.eps}\\
- 第13回 東京エリア Debian 勉強会\\事前資料}
+ 第13回 東京エリア Debian 勉強会 \\事前資料}
\date{2006年2月18日}
-\author{Debian勉強会会場係 上川純一\thanks{Debian Project Official Developer}}
+\author{Debian勉強会会場係 上川純一 \thanks{Debian Project Official Developer}}
\maketitle
\thispagestyle{empty}
\end{titlepage}
@@ -371,9 +371,405 @@
-\dancersection{Debian policy}{岩松さん}
+\dancersection{Debian policy 第2回}{岩松}
\label{sec:uekawa}
-% 岩松さんの記事.
+\subsection{はじめに}
+ 今回から実際にDebian Policy の中身を見ていこうと思います。
+ 対象は Debian アーカイブについてと、バイナリファイルのポリシーについてです。
+
+\subsection{Debianアーカイブについて}
+
+Debian には大量(1万パッケージ以上)のパッケージがあります。
+それらを管理し、フリーなオペレーティングシステムを目指しています。
+このフリーという言葉はどういうものなのか、Debian ではどのように扱うのかということをガイドラインにしたものが Debian フリーソフトウェアガイドライン(以下、DFSG) です。
+
+\subsubsection{Debian フリーソフトウェアガイドライン とは?}
+
+Debian GNU/Linux システムのガイドラインである DFSG とはどのような内容なのか、確認してみましょう。
+
+\begin{itemize}
+ \item 自由な再配布
+
+Debian システムを構成するソフトウェアのライセンスは、そのソフトウェアを複数の異
+なる提供元から配布されているプログラムを集めたソフトウェアディストリビューション
+の一部として、誰かが販売したり無料配布したりすることを制限してはいけません。
+また、ライセンスはそのような販売に対して使用料やその他の手数料を要求してはいけません。
+\\
+
+Debianにインストールされるソフトウェアのライセンスは自由に配布でき、無償またはお
+金を取って配布することが可能なライセンスでないといけない、ということです。
+ただし、ディストリビューションに含まれるプログラムのライセンスの内容に配布に対し
+て料金を請求したりするものがあってはいけないということです。
+\\
+
+この項目に合わないライセンスの一つとして aladdin フリー公衆利用許諾契約書 (Aladdin Free Public License)
+があります。このライセンスは配布において手数料を取るのを禁じています。
+
+ \item ソースコード
+
+プログラムにはソースコードが含まれていなければならず、かつ実行形式での配布に加え
+てソースコードでの配布をも許可していなければなりません。
+\\
+
+ソースコードの配布を許可してないライセンスはDebianにはインストールされることはない
+ということです。
+\\
+
+これはそのままです。
+
+ \item 派生ソフトウェア
+
+ライセンスは、ソフトウエアの修正や派生ソフトウエアの作成を認めていなけれ
+ばなりません。そして、これらをオリジナルソフトウエアのライセンスと同じ条
+件の下で配布することが可能でなければなりません。
+\\
+
+あるソフトウェアを改変し、それを配布するときも改変元と同じライセンスで配布
+できないとDebainにはインストールされないということであり、派生を認めたライ
+センスでないとだめということです。
+\\
+
+この項目に合わないライセンスの一つとしてQmailのライセンスがあります。
+改変された場合には配布を認められてないからです。
+
+ \item 原作者によるソースコードの整合性維持
+
+ライセンスは、プログラムを構築時に変更する目的で「パッチファイル」をソー
+スコードとともに配布することを容認している場合に限り、ソースコードを修正
+済の形式で配布することを制限することができます。この場合、そのライセンス
+は修正済のソースコードから構築されたソフトウエアの配布を明示的に許可して
+いなければなりません。またライセンスは派生ソフトウェアにオリジナルソフト
+ウェアと異なる名前を付けること、あるいは異なるバージョン番号を付けること
+を要求できます (これは妥協案です。Debian グループは全ての作者に、ファイル、
+ソース、バイナリについての変更を制限しないよう奨めています)。
+\\
+
+パッチを配布するときに許可が必要とか、ソフトウェアのバージョンを替えてはいけないとかそういうことです。
+\\
+
+この項目に合わないライセンスの一つとしてAT\&T 公衆利用許諾契約書 (AT\&T Public License)があります。
+このライセンスはパッチを公開するときには連絡しないといけません。
+
+ \item すべての個人、団体の平等
+ライセンスは、すべての個人や団体を差別してはなりません。
+
+Debianには入れるな!とか、そんなライセンスはだめということです。
+
+
+ \item 目標分野の平等
+
+ライセンスは、人々が特定の目標分野でプログラムを利用することを制限してはいけま
+せん。たとえば、商用利用や、遺伝学の研究でのプログラムの使用を制限していてはい
+けません。
+\\
+
+商業のみでしか使えないライセンスや研究目的のみで使用可能なライセンスではだめということです。
+\\
+
+この項目に合わないライセンスとしてJahia コミュニティソースライセンス (Jahia Community Source License)があります、このライセンスは学術のみで使用可能なライセンスになっています。
+
+ \item ライセンスの配布
+
+プログラムに付随する権利は、プログラムが再配布されたすべての人々に対して、
+追加ライセンスの履行を必要とすることなく、適用されなければなりません。
+
+
+ \item ライセンスは Debian に限定されない
+
+プログラムに付随する権利は、プログラムが Debian システムの一部であるかどうかに左右されてはいけません。プログラムが Debian から取り出され Debian とは別に使用または配布されるとしても、その他の点でそのプログラムのライセンス条項を満たしているならば、プログラムが再配布されたすべての当事者は Debian システムにおいて付与されたのと同じ権利を与えられなければなりません。
+\\
+
+FedoraならAT\&Tライセンスだけど、DebianにインストールされるならGPLにしていいよ といったライセンスでは不適合ということです。
+また、Debian専用のライセンスではいけないということです。
+
+ \item ライセンスは他のソフトウエアを侵害しない
+
+ライセンスは、そのソフトウエアとともに配布される他のソフトウエアに制約を加えてはなりません。たとえば、同じ媒体で配布される他のソフトウエアがすべてフリーソフトウエアでなければならないと要求してはいけません。
+
+
+ \item フリーなライセンスの例
+
+"GPL"、 "BSD"、および "Artistic" ライセンスは私たちが「フリー」と判断しているライセンスの例です。
+\\
+
+他のライセンスに関しては
+\url{http://www.debian.org/legal/licenses/}
+に書かれています。
+
+\end{itemize}
+以上の9つの項目全てに該当するパッケージがDebianのシステムとしてインストールされています。
+
+\subsubsection{セクション}
+ 先に書いたようにDebianには大量のパッケージがあります。
+ その中にはDFSGに沿ったパッケージ以外のものや、輸出に制限があるパッケージも存在します。
+ それらを区別するためにDebianではセクションを用いて分類しています。
+ ここではこのセクションについて示されています。
+
+\begin{itemize}
+ \item main セクション
+\\
+ main セクションに入るパッケージは以下のことを満たしたパッケージである必要があります。
+
+ \begin{itemize}
+ \item DFSGに準拠したパッケージであること。
+ \item コンパイル時にmainに含まれないパッケージに依存していけない。
+ \item バグだらけなパッケージであってはいけない。
+ \item Debian Policy マニュアルに全て適合していないといけない。
+ \end{itemize}
+
+
+ main セクションに入っているパッケージはDFSGに準拠したパッケージであり、それらのパッケージはDebianシステムの一部です。
+
+ \item contrib セクション
+ contrib セクションに入るパッケージは以下のことを満たしたパッケージである必要があります。
+\\
+ \begin{itemize}
+ \item DFSGに準拠したパッケージであること。
+ \item バグだらけなパッケージであってはいけない。
+ \item Debian Policyマニュアルに全て適合していないといけない。
+ \end{itemize}
+
+
+ このセクションに入るパッケージの例として
+ コンパイルや実行するときにDebianに存在しないものを必要とするパッケージ。
+ フリーではないプログラム用のラッパーパッケージや、フリーではないプログラム向けのフリーな付属物などが当てはまります。
+\\
+
+ contribセクションに入っているパッケージはDebainシステムとして認められていません。
+
+ 実際のパッケージでは
+ \begin{itemize}
+ \item atokx
+
+ 理由 : atok for linux をインストールするプログラム
+ \item quake2
+
+ 理由 : ゲームをするために Quake2のCDが必要(データがフリーではない。)
+ \end{itemize}
+ があります。
+
+ \item non-free セクション
+
+ DFSGにに準拠していないパッケージや、特許や法律上、問題のあるパッケージが non-freeセクションに入ります。
+
+must meet all policy requirements presented in this manual that it is possible for them to meet.
+\\
+ 実際のパッケージとして
+ \begin{itemize}
+ \item fglrx-driver \\
+ ATIのデバイスドライバ
+ \item lha \\
+ lzh アーカイバー
+ \end{itemize}
+ があります。
+
+ non-free セクションに入っているパッケージはDebainシステムとして認められていません。
+
+ \item non-US セクション
+
+ sargeからnon-USセクションが廃止され、同じアーカイブに収録されることになりました。
+ 現在、non-USのパッケージやapt-lineは存在しません。
+
+\end{itemize}
+
+\subsubsection{著作権の問題について}
+Debianにあるパッケージは著作権を示すファイルもポリシーとして決められています。
+
+
+Debianでは全てのパッケージがインストールされたときに、著作権やライセンスが /usr/share/doc/<package-name>/copyright として配布されないといけません。
+しかし、そのようなことができないパッケージはnon-freeに分類されるべきであると示されています。
+また、バイナリのみの配布は禁止されており、DebianのFTPにもミラーにも置いてはいけないことが示されています。
+
+
+国際著作権法も挙げられており、著作権が明記されていないプログラムにも著作権が存在し、このようなプログラムに手を加えることによって著作権侵害で訴えられることもありえるのでこれらのプログラムは注意すべきであるとも書かれています。
+
+\subsubsection{サブセクション}
+パッケージをさらに種類別に分割したものです。
+main セクションと contribセクション、non-freeセクションにはさらにサブセクションが設けられています。
+このサブセクションはcontrolファイルの Section レコードに指定する必要があります。
+
+\begin{description}
+ \item [mainセクションの場合、サブセクションがx11であれば]
+ Section: x11
+ \item [contribセクションの場合は]
+ Section: contrib/x11
+ \item [non-freeセクションの場合は]
+ Section: non-free/x11
+\end{description}
+ と指定する必要があります。
+
+
+現在指定できるサブセクションは以下の通りです。
+admin, base, comm, contrib, devel, doc, editors, electronics, embedded, games, gnome, graphics, hamradio,
+interpreters, kde, libs, libdevel, mail, math, misc, net, news, non-free, oldlibs, otherosfs, perl, python,
+science, shells, sound, tex, text, utils, web, x11.
+
+
+これらのサブセクションの分類方法は規定されていません。(baseサブセクション以外)
+(ほんとか?)
+
+\subsubsection{プライオリティ}
+それぞれのパッケージにプライオリティが設定されるべきあるとポリシーに示されています。
+このプライオリティはDebianシステムでのパッケージの重用度を定めています。
+この情報はDebianのパッケージ管理ツールが優先順位の高いパッケージを優先順位の低いパッケージから選択する際に使用します。
+
+\begin{description}
+ \item[required]
+Debianのシステムで必要なパッケージにあたえられる重要度です。
+例えば base-passwd とか。
+アンインストールしようとすると警告メッセージが表示されます。
+
+ \item[important]
+どんな Unix ライクなシステムにおいて存在することを期待されているプログラムはこの重要度を指定すべきです。
+しかし、X-Window-system や Emacsの大規模なプログラムは含まれません
+例えば、manpagesパッケージがあります。
+\footnote{こういうのは人によって異なると思うのですが。}
+
+ \item[standard]
+スタンダードなアプリケーションがこの重要度を指定すべきです。
+perl やpyton , Emacs など。
+
+ \item[optional]
+X-window-system などがこの重要度が指定すべきです。
+とりあえず、入れとくか程度のもののようです。
+optional なパッケージは互いに conflict しないように設定しないといけないようです。
+
+ \item[extra]
+
+プライオリティとして required , important ,standard ,optional のいずれかに指定されている
+他のパッケージと衝突するパッケージはこの重要度が指定されます。
+しかし、Conflicts で指定しているextraのパッケージもあれば、指定していないパッケージもあります。
+また、パッケージは自分のプライオリティより低いプライオリティがあたえられたパッケージに依存していはいけません。
+(ビルド時の依存は除きます)。
+\end{description}
+
+
+\subsection{バイナリファイル}
+Debian では、dpkgと呼ばれるパッケージ管理システムをベースにしています。
+よって、Debian で配布される全てのパッケージは.deb形式で提供しなければなりません。
+
+ここではこのdeb形式での配布方法等について示されています。
+
+\subsubsection{パッケージ名}
+全てのパッケージ名はDebianアーカイブ内でにおいて重複しない名前でないといけません。
+パッケージ名はアルファベット小文字、数字(0-9)と+,1,ピリオド(.)のみで構成されてないといけません。
+詳細は Debianポリシーのセクション5.6.7で定義されています。
+
+\subsubsection{パッケージのバージョンについて}
+全てのパッケージはコントロールファイルのVersion フィールドに書かれている必要があります。
+バージョンについては Debian Policyの 5.6.12節で説明されているので、次回あたりで詳細を説明します。
+
+日付によるバージョン番号のつけ方についても決められています。
+これはスナップショットでリリースされているアプリケーションにバージョン番号をつけるときに使用します。YYYYMMDDの形式でバージョン番号を付けるようにすべきであるると書かれています。
+
+
+\subsubsection{パッケージのメンテナについて}
+ここでは、パッケージメンテナについて示されています。
+
+全てのパッケージには必ず一人以上のメンテナを持たないといけなく、
+連絡可能なメールアドレスを持たなければなりません。
+グループでメンテナンスすることも可能ですが、
+この場合でも共通の一つのメールアドレスを持つ必要があります。
+
+
+メンテナはcontrolファイルの Maintainer フィールドに正しい名前と連絡可能なメールアドレスを指定します。
+メンテナが複数のパッケージをメンテナンスしているときは、パッケージ毎に異なった名前やメールアドレスを使う
+ことはやめて、同じものを使うことが推奨されています。
+
+
+メンテナがパッケージをメンテナンスすることを辞めた場合、他のメンテナがみつかるまでDebian QA グループが
+メンテナンスを引き継ぎます。このようなパッケージはorphaned (みなしご)パッケージと呼ばれます。
+
+\subsubsection{パッケージの説明について}
+ここではパッケージの説明文について示されています。
+
+
+全てのパッケージにはcontrolファイルのdescriptionフィールドに説明文が記入されてい
+る必要があります。
+簡単なパッケージの説明を記入するラインは半角80文字以内である必要があります。
+詳細な説明文を記入するエリアがあり、ここは上の簡単なパッケージの説明文とわけて書
+く必要があります。
+内容はパッケージが何をするか、Debianシステムにどのような機能を追加するのかを書く
+べきであると示されています。
+
+
+ソフトウェアのオフィシャルサイトに書いてある説明文をそのまま書くと、わかりにくいとBTSが来るときもあるので
+よく考えて書きましょう。
+
+\subsubsection{依存関係について}
+ここにはパッケージの依存関係について示されています。
+
+全てのパッケージはパッケージそれぞれが正常に動作するために必要なパッケージパッ
+ケージを依存情報として指定されている必要があります。
+
+
+動作に必要なライブラリなどを依存情報として指定しておかないと、プログラムをイン
+ストールしても正常に動作しないからです。
+例外もあって、Essentialが指定されているパッケージは依存情報に指定する必要はあり
+ません。(2.8で説明します。)
+
+
+また、あるパッケージが、それをインストールする際に別のパッケージがインストールされ、
+且つ設定されている必要があるときがあります。この場合、そのパッケージにはPre-Depends
+フィールドに指定する必要があります。
+
+
+例えば、coreutilsパッケージがインストールされる場合に、libacl1パッケージやlibc6 パッケージが
+インストールされている必要があるので、coreutilsのcontrolファイルのPre-Dependsフィールドにはlibacl1
+やlibc6が指定されています。
+
+
+このPre-Dependsは勝手に設定していいものではなく、{\tt debian-devel at list.debian.org}でその設定が正しいものなのか、
+必要なものなのか議論して決めるべきですと書かれています。
+
+
+\subsubsection{バーチャル(仮想)パッケージについて}
+同じような機能を持つパッケージを仮想パッケージとして定義する方法について示されています。
+例えば、httpdの機能を持ったパッケージはapatcheやboa, lighttpdなどがあります。
+これらのパッケージで提供される機能は同じようなものであり、これらをまとめて、仮想
+パッケージとして定義することで想定できるパッケージをずらずら書かなくても良くなります。
+
+
+例えば、これらの機能を必要とするパッケージ、例えばviewcvsなどはhttpdの機能が必要なのですが、
+コントロールファイルのDepandsフィールドにhttpdと書くだけでよくなります。
+
+
+仮想パッケージは物理的には存在せず、論理的に存在します。
+例えば、apt-get install httpdと実行するとhttpdを仮想パッケージとして指定している
+(コントロールファイルのProvidesフィールドで指定)パッケージがずらずらと表示されまます。
+
+
+仮想パッケージ名は勝手に決めてはいけません。{\tt debian-devel at list.debian.org}で議論する必要があると思います。
+現在指定可能な仮想パッケージ名は {\tt /usr/share/doc/debian-policy/virtual-package-names-list.txt.gz} に書かれています。
+
+\subsubsection{ベースシステムについて}
+Debianのベースシステムについて示されています。
+DebianのベースシステムはDebian GNU/Linuxシステムとして最小のパッケージで構成されています。
+これらのパッケージのほとんどはプライリティがrequired か importantで、Essentialが指定されています。
+また、Sectionフィールドにbaseが指定されています。
+
+
+勝手にSectionフィールドにbaseを指定してはいけません。{\tt debian-devel at list.debian.org}で議論して同意を得る必要があります。
+
+\subsubsection{エッセンシャルパッケージについて}
+エッセンシャルパッケージのポリシーについて示されています。
+エッセンシャルパッケージとはDebian GNU/Linux システムとして必要不可欠なパッケージのことを指します。
+Essentialが指定されているパッケージはcontrolフィールドに {\tt Essential: yes}
+が指定されており、Debianのシステムとして必ず必要なパッケージであることを示します。
+
+
+勝手にパッケージEssentialを指定してはいけません。{\tt debian-devel at list.debian.org}で議論して同意を得る必要があります。
+
+\subsubsection{メンテナスクリプトについて}
+ここでいうメンテナスクリプトとは、パッケージのインストールの際に実行されるスクリプトのことを指します。
+debconfを使ったり、オリジナルのスクリプトを使ったユーザーへのデータ入力方法や制限が示されています。
+
+インストールする際に毎回設定をユーザーに対して質問するのではなく、設定ファイルをうまく用いて行うよう
+努力するべきであると書かれています。
+また、設定ファイルは/etcの適切な場所に置く必要があり、このことについてのドキュメントも書く必要があると
+書かれています。
+質問を行うためのプログラムを呼び出すスクリプトもpostinstかconfigにすべきであり、インストールに失敗したとき
+にも適切な処理が行われるように設計されている必要があると書かれてます。
\dancersection{Debian multimedia project}{上川}
@@ -427,11 +823,11 @@
\item フレームワーク系、相互運用のために必要な基本的なドライバなど。
ALSAやjack、ladspaなど。
\item MIDI(音譜)編集系
- \item マルチトラック/音声編集系\\
+ \item マルチトラック/音声編集系\\
音声データを受け取り、録音し、編集し、音声データを出力するもの
- \item ソフトウェアシンセサイザー\\MIDIを入力として受け取り、音声を出力
+ \item ソフトウェアシンセサイザー\\MIDIを入力として受け取り、音声を出力
するもの
- \item エフェクト\\LADSPAプラグイン。
+ \item エフェクト\\LADSPAプラグイン。
\end{itemize}
\subsection{MIDIコネクション}
@@ -472,7 +868,7 @@
現状LADSPAエフェクトを利用したり提供できるパッケージを確認するには、
ladspa-plugin をProvides: していたり、Recommends:しているパッケージを確
-認すればよいです。\footnote{今気づいたのですが、現状その依存関係をもって
+認すればよいです。\footnote{今気づいたのですが、現状その依存関係をもって
いないパッケージがあるため、現実より少ない数のパッケージしか出て来ません。}
swh-plugin などはよいエフェクトだと定評があります。
@@ -514,7 +910,7 @@
のバッファに関連した必要な処理をして、23ミリ秒以内に出力用バッファに配置
するということを意味します。23ミリ秒以内に配置できなかった場合にはその回
の音声は途切れ、ユーザはブチという音を効くことになります。この状態をALSA
-用語では「xrun」と呼びます。\footnote{実際はperiod数を増やすことでダブル
+用語では「xrun」と呼びます。\footnote{実際はperiod数を増やすことでダブル
バッファリングみたいなことをしているため、この限りではないようだが、簡単
に原理だけは伝わっただろうか。}
@@ -543,7 +939,7 @@
\subsection{フレームワーク系}
Debianでは音楽関連のフレームワーク系も独自に管理しています。この関連につ
-いて議論する場所は\url{debian-multimedia at lists.debian.org}メーリングリス
+いて議論する場所は\url{debian-multimedia at lists.debian.org}メーリングリス
トです。
\subsubsection{ALSA}
@@ -638,11 +1034,11 @@
また、ladspa-devパッケージが存在しており、そのパッケージに含まれている
/usr/include/ladspa.h を利用することが推奨されています。
LADSPA自体がポリシーを定義していますが、Debianのladspaパッケージは、
-追加で\url{/usr/share/doc/ladspa-sdk/README.Debian}にて定義されている下記のポ
+追加で\url{/usr/share/doc/ladspa-sdk/README.Debian}にて定義されている下記のポ
リシーにしたがっています。
\url{/usr/lib/ladspa/}にパッケージが提供するLADSPAプラグインを提供するこ
-と。\verb!LADSPA_PATH!環境変数が定義されていない場合には、
+と。\verb!LADSPA\_PATH! 環境変数が定義されていない場合には、
Reached max line limit 500!
More information about the Tokyodebian-commits
mailing list